あれは18歳の頃だったか?・・・このアルバムが何かの雑誌(多分、Stereo誌だったと思う)で絶賛されているのを見て、輸入版を買ったのを覚えています。当時、日本のニュー・ミュージックにどっぷり漬かっていた自分には、全く異質なジャンルだったのですが・・・。

案の定、2曲目の「I'm Gonna Miss You in the Morning」で頭が痛くなってきた・・・。音楽を聴いたらコード進行を頭で追う癖があったのですが、このアルバムのサウンドは難解で、さっぱりワカラんっちゃ!の状態。

当時は、まだ日本でフュージョン・ブームに火がつく以前。この幽玄な音の渦に飲み込まれた体験は、黒光りするジャケットのデザインも相まって、やたら"敷居の高さ"を感じたものです。フュージョンって難しい音楽だなと・・・。



さて、先日数十年振りに聴き直してみて、やっとこのアルバムの持つ意味が判ってきました・・・。それは、黒人ネイティブな"ソウル・ミュージック"を、最高の手腕で錬金し洗練させた画期的な一枚だったということ。

ビートルズが「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」によって、ロック音楽をアートの領域まで高めたのが1967年。それから11年後、この作品によってソウル・ミュージックはブラック・コンテンポラリーという領域へと昇華されていきます。


Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band


前述の"敷居の高さ"とは、自らの音楽ルーツをユニバーサルな地位へ押し上げようとする、クインシーの気迫と執念によるものだったんだろうな・・・と納得した次第です。

最後に、クインシー・ジョーンズ生誕75周年祝賀コンサートにおけるライブ映像を紹介しておきます。リード・ヴォーカルはチャカ・カーン。ハービー・ハンコックやパティ・オースティンらの顔も拝める豪華布陣です。


75th Birthday Celebration: Live at Montreux 2008 [Blu-ray]