「You'd Be So Nice To Come Home To」が聴きたくて、このアルバムに行き着いたのですが、ジャケットに"MONO"表記が・・・。え〜この曲ってそんな古かったっけ?と調べると1954年録音、加えて作曲者がコール・ポーターであることを知った次第。

モノラル音源だし・・・と余り期待しないでいたのですが、なかなかどうして。グイグイ惹きこまれてしまい、今やすっかり愛聴盤。でも何故このアルバムなのか?、収録曲はスタンダード・ナンバーだし、他のジャズ・シンガーの録音もあまた在るのに・・・。

クリフォード・ブラウン(トランペット)の卓越した演奏、若かりしクインシー・ジョーンズの渋〜いアレンジは確かに素晴らしい。でも、やっぱりヘレン・メリルの声こそが、このアルバムをユニークにしている所以(ゆえん)かなと。

それは、"吹くように歌う"彼女のスタイル。"歌うように吹いたり弾いたり"するプレイヤーは多いけれど、"吹くように歌う"シンガーは珍しいのでは?。ヘレンの声が吹奏楽器と同質化して、2人の吹奏者(クリフォード&ヘレン)の掛け合いを聴いている感すらしてきます。

考えてみれば、人声も一種の管楽器であることには変わりなし。クリフォードはこのアルバム発表の翌年に急逝しますが、存命であれば"次なる名盤"が生まれたかもしれませんね。

PS)
こちらは、'56〜'57年発表の2枚のアルバムをCD1枚にしたもの。古い音源ですが、独特の温もり感があって良いなあ〜。"ニューヨークのため息"と評された歌声も好調です。


DREAM OF YOU